こてゆび雑記文庫

こてゆびってオタクの雑記が溜まっていくだけです

終電への執着心を見せろ

終電収録は多くの場合帰れないわけですから、その場所で一晩過ごす覚悟をせねばなりません。

 

それが如何なるダイヤ乱れ時であっても

 無謀

これは昨日のお話です。台風15号が関東地方に上陸し、鉄道路線は混沌の形相を呈していました。あるところは間引き運転を連発し、またあるところは終日列車を走らせることができず。

そんな日の夜10時、私は日立駅に降り立ち列車を待っていた。

台風の爪痕強い中18きっぷを握りしめていた私の狙いは

日立発 普通 我孫子行き 最終電車

日立始発の列車は前の運用が一日一本の日立行きなので、当該列車がアプリですぐわかった。何時間遅れでやってくるのか、そもそもちゃんと運行するのかすら不透明な状況で日立駅にいた。

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本当に来るのかすらわからない

 この時の常磐線は台風の影響で始発から遅れており、土浦以北はかなり本数が削られていた。運休になる列車もいくつもあったので俺はそもそも終電にありつけるのか自体が不安要素の一つであった。更に架線支障物の撤去作業とかで22時から取手以南は運転見合わせとなった。

それでも私は列車を待った。来なかったら最悪別の終電を収録しようという気でいた。

生半可な心構えで終電録ってもろくなことにならないのでね、見知らぬ夜の街を楽しむくらいの余裕が必要です。

残当

日立行きが水戸どまりになりました。これは即ち我孫子行きが水戸始発になることを意味します。

このとき日立駅の先発列車は45分遅れの土浦行きでした。結論から言うと我孫子行きには接続しませんでした。それどころかこれは本来土浦行き最終の列車です。

乗りましょう。いや、乗るしかない。これが今日の終電になるだろうと腹を括り、マイクを設置し収録を始めました。

18きっぷってそういうことです

別の終電にでも接続しない限り端から終点まで乗り通す気でいたのであんまり関係なかったのですが、青春18きっぷは如何なるダイヤ乱れが発生しても一切の補償がありません。まあ18きっぷ利用者なら知ってるだろうけど。たとえ最終目的地まで災害のせいで行けなくなったとしても代行手段なんて手配してくれません特急列車も乗せてくれません

実は土浦行き最終の前にひたちの品川行きがあったのですが、18券で乗れるはずもなくガンスルーしています。この列車は水戸かどっかで普通車に接続していました。つまり特急に乗れば先述の我孫子行き最終に乗れたのですが、こやつはその時点で終電じゃなくなっていた(更に遅れている普通上野行き最終がいた)のでもう僕の興味対象からは外れていました。

話が逸れましたが、要は、台風の中で18きっぷ使ってまともに行動できると思うこと自体が間違いなんですよ。

ダイヤ乱れもかかってこい、俺はどこで降ろされてもその場で一晩過ごす覚悟はできている

ってくらいの気持ちで行動するべきなんですよね。

「そもそも台風来てんのに外出すんなよ」って思った貴方はまともな人間です。

洗礼

んで土浦行きの最終を収録しながら走るわけです。

遅れ時分を維持したまま勝田駅に到着。この駅でしばらく停車するとの放送、このとき水戸駅上野行き最終が停車中でした。 その所為なのかは分からないけど、最終的に勝田で25分停車していました。遅れは70分に増しました。

水戸駅に到着したのは0:40頃。本来ならとっくに土浦駅で降ろされている時刻です。

この遅れを維持したまま列車は走り終点まであと一駅の神立駅に停車。ここでまたしばらく停車、アナウンスは「発車時刻はわからない」。あと一駅だというこの神立駅で待たされることになる。

虚無

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「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

"下り列車が通過していく…まだ下りも残っているんだな…"

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

"いま収録中だからマイク入ってるんだよな…今ならちょっとした音も拾いそうだな…"

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

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「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

"車外スピーカーは決まった間隔で放送を流し続けるだけの存在…自分の意志で喋ることはできない…"

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

"車内には灯りにつられてどこからか乗ってきた数匹の蛾、蛾くんも待ちくたびれたと言うておる…一夜限りだけど仲良くしような…"

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

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「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

"暇だしツイキャスでもやるか…"

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

"電池やばいから1時間たったしキャス終わりにしよう…"

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

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「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

 

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

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「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ドアヲアケルサイニハ、ボタンヲオシテクダサイ……ドアヲシメルサイハ、ウシロノオキャクサマニゴチュウイクダサイ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大変長らくの間お待たせいたしました。この後まいります特急列車の通過した後に発車する見込みです。」

 

無限に感じるような時間が、終わりを迎えようとしている。

 

終着

神立駅に止まっていたのは恐らく下り特急列車の折り返し回送を待っていたからと予想しています。入庫の順番とか関係あるのかもしれない。

停車時間は2時間弱絶対神立から土浦まで歩いたほうが早く着いたわ。

 

終点の土浦には午前3:22に到着。遅延は3時間4分でした。

終電はよく遅れるものだとは理解していましたが、ここまで遅れた列車に乗ったのは終電とか関係なく初めてでした。

もう始発の表示が出ています。なんせ始発まで2時間切ってますからね… 

 

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2時間後にはまた開いている…

んで結局私はコンビニでパン買って食って夜明け前の土浦駅周りを徘徊して、ベンチで仮眠取ったら5時に目が覚めたので、初電でさらに常磐線を上っていきました。

んでいま馬橋の快活で寝て起きて、この記事を書いてます。

今日も終電収録の予定なのでこんなことにならないといいな…と思いながら今日も18きっぷで夜の列車に乗り込みます。懲りねえなあ…

 

では